急がば回りこんでドロップキック

後藤あいといいます。

元カレの結婚式

結婚式行くー?とLINE。

行くもなにも呼ばれてないと、キレる

ああ、一応元カノという括りだもんね、それにしても悲しいよ、冬休み暇だから飯行こうぜって。多分私より無念で悲しんでいる感じが伝わってくる。

当日は大学の同期と仲の良かった後輩などが集まって、ご祝儀を払った後は祝いたい気持ちなどすっかり忘れて同窓会みたいになって、LINEをくれた女友達よりも私は彼と仲の良かった女友達だから、呼ばなかったのは賛否両論あるかもなー、でもまあ、奥さんのことを考えたらさ、仕方ないんじゃない、マナーだよマナー、で、私のことを思い出す人が式場からさっぱりいなくなる。

結婚式呼んでよ、と夏に会った時釘を刺したが、その釘は気がつかないうちにそっと抜かれて、海に投げたか不燃ゴミに出された。

一見すると、私はもう彼の中にも列席者の中にも存在していない。

結婚したかった人の結婚、という事実はもう、しっかり、乗り越えたじゃないか。
結婚しても俺は一生お前の友達だからと言ったじゃないか。
友達ですらなくなったのか。
そうであるなら付き合うんじゃなかった。
うそ、それはうそ。

マナー、分かる、分かる、分かる、分かる

友達が綺麗にいなくなった風。仲間はずれ。淋しい。

親離れ

主体性がないとか、気力がないとか、熱意がないとか、興味がないとか、自分以外のものに飲み込まれながら生きているみたいな、そういういかにも現代人ぽい、達観したやつじゃなくて、単に親離れできていないのかも知れないと思った。

実家に帰ることになった。出戻り。

8年ぶりの、ひとりでない暮らし。急にご飯を食べたくなくなる時も、急に叫びたくなる時も、オナニーする時も、ちょっと寝かしておいて欲しい時も、これからは人の許可がいるようになる。嫌だ。

母に嫌だと言ったことがあった。でも、その嫌をここに居座る理由にするための確固たる信念も、恥を曝け出す勇気も、論理的な話術も、私は持ち合わせてなかった。

だから、ちょっと考えたけどやっぱりどっちでもよくなったよ、いい意味で、という精一杯の抵抗をもって、引っ越すことに決めた、決めたというか、受け入れた。嫌ですと言い切れないあたり、本当にどっちでもいいと思っているのかもな、私は、なんて頭と心の乖離を見ないふりする。まあ、いいだろ、まだ27だし。会社員じゃないし。一人っ子だし。楽しいこともあるんだろうし。ひとり暮らしにはひとり暮らしの辛さがあるんだろうし。友だちもできるかもしれないし。慣れるんだろうし。

ちょろちょろ帰って内覧について行くのも、どうにでもなれ、と言えないからだ。引越しの日程を熟考するのも、母を悲しませたくないからだ。私は私で決めたのだから。決めたのだから。これを大人と言うのか?子どもというのか?

免許取らないとなあ。

理解しがたい煙草

700系のこだま673は本来の力を出さないまま、駅が見えれば止まろうとする。律儀で、バカで、こういうのは謙虚と言わないのになあ、と私は思う。ひかりに抜かれるのを待って、ちょっと悔しそうなのだ。

どうしても座りたくて、でも金曜の夜だから空いてなくて、喫煙車両の指定券を買う。

私の乗る、1番後ろの臭くて茶色い16号車は、所在無げに、それでも置いてかれまいと必死に、連結していた。自由席の雑多とデッキに立っている疲れた人を抜けるとあるそこは、キンと静かなのに、その中に座っている人は16号車がいつか力尽きて連結を辞めてしまわないか、目的地までたどり着けるかどうか不安がってソワソワしているように見えた。

そんな時は一蓮托生、とかいう喫煙者たちの団結力を感じて、加わる。喫煙者は、新幹線の外でもそういう感じだから、みんな。

掛川で降りる時、羨望の眼差しさえ感じた。降りた人は追わない。追えない。降りたいのに。本当は目的地なんてないのだし。

これから実家に帰る。

実家では禁煙成功者として名が知れてるから、束の間の解放を味わうことができる。体調いいなあ、このまま辞めよう、って思った後、毎回掛川のキヨスクで煙草を買う。毎っ回。久しぶりの1本は、喫煙所のアクセスの悪さと煙草の不味さが際立つのに、ポケットの中の19本が甘い声。負ける。毎回。

今回こそは、勝ちたい。今日から禁煙成功者。。

またダメだった

憧れて、
ひっ迫して、
受け入れて、
自分は変わったと思った。

それも3日と続かずに、
今日は15時まで布団から出ないで
ヒルナンデスを見たりピザをとったり寝たり
こういうのは一瞬で崩れちゃうから

かき混ぜて戻る形状記憶ゲル
これから良くなればいい
岡田准一の眼鏡
自分はダメじゃない
前を向け
落差が痛い
諦めろ?
明日に期待、ということにしておく
取り急ぎ。