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急がば回りこんでドロップキック

後藤あいといいます。

結婚を約束した彼とタイミングというやつ

生活リズムという単語を病院に行った日に紛失してしまい、22時に目覚めて携帯を見ると、LINEを着信していたのに気づいた。

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共通の友人とダーツをするから一緒にどうだと言う。「来るかい?」という見下したような言い回しとやつれた顔文字に少し腹が立ったが、このメッセージをくれたのは大学の時に付き合っていた元カレで、今の私にとって一番の友人。たぶん彼の一番は私ではないんだろうけど。

彼とは、結婚の約束をしていた。

私が浮気して、彼に別の好きな人ができてお別れしたけど、その後も沢山語り合ったり、遊んだりした。お互いに別の恋人ができても、いつか元に戻ると思っていたし、彼もよくそう言った。出会いこそエンパイア・ステート・ビルのトム・ハンクスメグ・ライアンみたいじゃなかったものの、別れた後も、というかごく最近まで、私は本当に彼と結婚すると思っていた。恋愛を超越した、例えば家族のような。私にとっての究極の愛は家族愛だ。

大学を卒業した後は、お互いに引越して簡単には会えない距離になった。それでもふと思い出したかのように、3ヶ月に1回くらい、こうして遊びに誘ってくれるから、私は、周到なメイクと一張羅、靴箱の中で一番高いヒール靴を履いて行く。

学生の頃はスッピンにスウェットだったのに。付き合っていた頃は、スッピンの方が可愛いとさえ言ってくれていたのに!

今、彼には職場で出会ったという彼女がいて、同棲しているらしい。3ヶ月前に会った時、結婚しないの?と聞いたら、タイミングだよねと言っていた。私との結婚の約束は、若気の至りだったのか!すっかり忘れているようだった。

手放すんじゃなかった。と言いかけて、彼女待ってるかもよー?と茶化した。

いいんだよね!これでいいんだよね!

また会いたくて、別に付き合いたいとかそういう意味でなくて、彼は一番大切な友人だから、家族だから。でも、元カレだから、同棲している彼女がいるから学生のころのように気軽には会えなくて。そう思うと、付き合うんじゃなかったとさえ思う。目が覚めて、昼過ぎには着信していたらしいLINEを見て、彼の言うそのタイミングってやつを恨めしく思った。

日付をまたぎ、2時を過ぎてに既読になって、5時になって諦めた。また3ヶ月待とう。