急がば回りこんでドロップキック

後藤あいといいます。

自分が何者でもない感じが嫌

天才になりたくて、波乱万丈な家庭環境を羨んで、会社員にはなりたくなくて、有名大学に入りたくて、めちゃめちゃかわいい顔で生まれたくて、みんなを涙させるような歌声を持って生まれたくて、文才があって、超面白い漫才が書けて、漫才は書けないとしても何かしら得意なものがあって、有名人になりたくて、Twitterのフォロワーが100万人いて、本を出版して、家賃30万の代々木上原のマンションに住みたくて、家にルンバがあって、ブログのPVが月300万くらいあって、父親がハリウッドスターで、風呂無し木造築40年の家に住みたくて、鼻緒みたいなピアスを開けていたかった。

本当は、父親にDVされたくて、弟が包茎手術受けていて欲しくて、セクシャルマイノリティで生まれたくて、友達がひとりもいなくて人間関係不得意で、風俗で働きたくて、家庭が超貧乏で、ていうか父親がいなくて、見ていられないほどブスで、裸で雪の降る屋上で叫んでみたくて、過呼吸になりたくて、逮捕された経験が欲しい。そういうのが羨ましい。悔しい。