君たちはどう生きるか、私はこう生きられないか
新年早々風邪をひき、お休みは家にこもって本を読んでました。(たぶん風邪じゃなくても同じだとおもうけど)
「漫画 君たちはどう生きるか」のKindle版が出てるじゃないですか。
「誰に何と言われようと」
「周りの流れに惑わされないコペルニクスのように」
的なことが、出てくるんだけど。
仰る通りよね!よし!と読んだんだけど、
実はこの本を読む前に「これは悩む子どものための本じゃなくて、悩む子どもに道を指し示してやりたい大人が、その欲求を満たすための本」みたいな☆1レビューを見ちゃったんですよねえ。
最後までこれに引っ張られちゃったんだよねええ。
純な読み方ができないまま、早速周りの意見に流されてしまった自分にほとほと呆れてしまうというか、中学のころに原作読んだ時(ちょうどコペルくんと同じくらいの年齢の時で、こんな思慮深い同年代がいるかとこんときもほとほと自分に呆れていた。私は当時家の前に生えてるアロエの皮をむいて、鼻水をたらしながら刺身屋ごっこをしていた。)に感じた、目前の世界の奥行きが、脳みそのシワひとつに見た可能性が、今再び読んだとてまるで思い出せない悲しみと悔しさがありました。
あの頃の君にあって、今の君にないものなんてないさ
癒されます。27歳になって、風邪の治りが悪いです。
夜の徒然
最近夜眠れないのは、朝遅くまでっていうか、昼っていうか夕方16時っていうか、母ちゃんが仕事下から帰ってくるまで寝ているからなのです。
起きてキッチンに行くと、数時間前に母ちゃん(カチャーンと呼んでいる)がこしらえた朝食は、急場しのぎで買った短いくせに高い、機能性抜群のラップにかけられて、ある。たぶん彼女は昼前に食べられるつもりでいて冷蔵庫には入れていないから、ラップを半開けして、匂いチェックをしてから、味噌汁の鍋に火を入れたりレンジで温めたりする(それも面倒なときはそのまま食らう)。
「一晩くらい寝れなくてもまあ、いいじゃないと思うことにしてる」
「私はそういう日もあるかって諦めるかな」
不眠友達は、そういう。
私にその思考、ムズめ!!!
自分に神経質で大げさって性格があるってことにここ最近気づいた(っていうか言われた)ので、なんと羨ましいと憧れをもちながらその考えかたを自分のものとするべく!とか思うけど、頑固という性格もあるから(この性格は前から知ってた)なかなかうまくいかないのが現状なのである(ナノデャール)。
よくない状況なのは分かる。
起きられないのはロングスリーパーのせいかもって、逃げる。
もちろん、いろいろ滞る(トドコール)。
夜まで仕事せざるを得なくて、結局それでもおわらなくて、徹夜大会を催す。
よくない状況なのは分かる。
どうしたらいいかも何となく分かる。
運動だろ。
ずっと家にいるのがいけないんだろ。
スーパーに買い物行くだけで足がパンパンにむくむってありえないんだろ。
からまりにからまった、要因をひとつひとつほどきながら。。
って、あれ、これ大学生のころから言ってる……!
0勝12敗アラサー、運営スタッフと婚活パーティを語る
新宿の婚活パーティーを手始めに、もう12回婚活パーティーで惨敗している。
私がよく行くのは、参加者全員とそれぞれ1対1で3分くらい話す会。最後に気に入った人の番号を最大5つ書くんだけど、両思いなら会場の外で連絡先交換したり、そのまま遊びに行ったりするらしい。
行く、だめ、今度こそと行く、だめで、12回。
私の審査が厳しいわけでもない
プロフィールカードに趣味は料理と書いている
話もちゃんと盛り上げる(初対面の1対1は強い)
他の参加者見てわかったけど、
ブスだからマッチングしないわけでもない
会社員でないからでもない
4敗目あたりから、男という人間を観察することを目的としていたから特段傷つくこともなくなっていたのだけど(言い聞かせている)(本気で婚活している人には失礼極まりない話ですすみません)、でも、どうして私がこうもことごとくマッチングしないか、わからないままでいた。
で、ところは、新宿のNewman。
このブログを読んでくださっている方とお話する機会があり、突然こんなことを言われる。
「婚活パーティ、今も行ってるんですか。あれ辞めたほうがいいですよ。」
かつて婚活バスツアーの運営スタッフをされていたかただった。そして、いろんな参加者を観察したら、マッチングする人の共通点を発見したという。
- 笑顔
- 女性らしい服装
- 姿勢の良さ
この3つが揃っているだけで、マッチングするらしい。
女性らしい服装というのは、膝丈スカート、洗濯面倒なブラウス、パステルカラーとかがキーワードみたい。セントフォースの人がよく着てるやつと私はイメージしている。
あと、異性でなく同性を観察する捨て回を作るといい、趣味料理はありきたりだから掃除がユニークで目につきやすい、とも。
私はこれを聞いて、そんなんでマッチングしても全然嬉しくないと言った。そんな自分じゃない姿で好かれたって今後へ続く気がしない。これを教えてくれたかたも、そういう意図で辞めたほうがいいと言ったんだった。
この3つのポイントに私の魅力が隠れてしまいやしないか?
とはいっても、私が異性と出会う場など婚活パーティーくらいしか思い当たらず、その婚活パーティーでマッチングしない限りはその魅力を伝える術さえない。
そんなワガママ言ってる場合ではないかもしれない。
貫いて価値あるほどの魅力など私にはないかもしれない。
なんか婚活パーティーってゲームみたいだなって思うと、1回攻略したいと思ったりするんだけど、やっぱり私はもうちょっとって、落としたハンカチ拾ってくれる王子を待つことに決めたのであった。
0勝12敗で一時打ち止めです
私と彼は一生の友達
友達と飲み会した帰り、下戸の元彼が車でウィークリーマンションまで送ってくれることになった。
相乗りしてた友人が出発早々に嘔げる。
条件反射のように運転手が窓を全開にすると、ミストのように降っていた雨が私たちの髪と顔、車内を徐々に濡らしていった。
運転手の元彼、助手席の友人、吐物にまみれながら寝ている友人の隣に座る後部座席の私。くさいとか最悪だよとか言ったところで状況は何にも変わりゃしないことはその場の全員が知っていた。
だから、申し訳なさそうにある吐物をないものとみなすことを3人が暗黙のうちに決めて、風の音に負けないくらいの大声で、話に熱中するフリをしていた。話した内容はおそらく誰ももう覚えていない。
彼女が降りてからも、残して行った彼女の吐物は一切話題になることのないまま、走る。無言だった。
助手席の友人の家に着く。彼女は彼へお礼と少しの慰めを言って降りた。また遊ぼうね〜とみんなで言って、車は彼女を残し、走り出す。
元彼と二人きりになった。
徐々に我が強くなる吐物のこと、最悪とか、勘弁してよとか、そういうのはまだ言わない。
そのまま私をウィークリーマンションまで送り届けて、彼は人知れず吐物に吐き気を誘発されながらこれから自宅まで1時間半走り、高いお金を出して内装クリーニングするんだろう。
私は「一人で他人のゲロ掃除するなんて絶対虚しいって」と言って、これからクリーニングをしてくれそうなスタンドに片端から電話して探す。
本当は彼ともう少し一緒にいたいだけなんだけど、その気持ちは絶対バレてはいけないと思った。
ただ、夜の3時過ぎにクリーニングしてくれるところなど見つかるはずもなく「もういいよ、ありがとう」の一言で、私たちはウィークリーマンションへ向かうことになった。私は無念さをまとって助手席に座っていた。
ウィークリーマンションの近くに着く。
「また東京きた時にみんなで遊ぼう」
と言う。
ここで降りたら多分もう、一生、私は彼と二人きりになることはないと直感していた。
「これから1時間半つらいけどがんばってね」
感情を殺し、明るく優しく言う。
すると彼は、
「割と我慢の限界だから、近くのパーキングに停めて、少し散歩する」
といよいよ本音を言った。
名残惜しいせいで私はそれを誘われているのだと解釈する。
お供していいか聞くと、了承してくれた。
私の好きな幡ヶ谷の甲州街道、二人で歩くのは初めてだった。
私が笑かそうとして、彼が笑う。付き合ってた時みたいに。
他の誰に対しても向けられない顔を、私はしていたと思う。
懐かしくて、嬉しくて、はたと彼が既婚者であることを思い出して、無意識に近づけていた手を体ごと離す。彼と奥さんが離婚したら、彼は私と結婚してくれるのかなと思ったけど、考えるのはすぐに辞めた。
雨が強くなっていく。
私はその雨を口実に使って、「うちでちょっと休むかい?」と提案した。
彼は間髪入れずに断ってから、言った。
「でもずっと2人で話したいと思ってたんだよね」
「そんなのいいよ、私はもうちゃんと未練を断ち切れているんだから。」
もう彼と話すべきことなどないのだ。自分の言ったことに悲しくなって、ここで涙が出る。バレたくなくて、明るく言う。
「未練を断ち切るのにどんだけ苦労したと思ってんのよ〜。今更話すことなんて特にない」
ダメにしたのは私なのに、そんなヒロインの言う台詞みたいなこと平然と吐ける私に嫌気がさす。涙を止めることはできないでいた。
なんだか噛み合わない会話の中で、いよいよズルズル言い出した鼻を彼は耳で感知して、言った。
「友達じゃダメなのかな。」
発言の意図が理解できない。
「分かってるのよ、それは。近くにいなくたって、連絡とらなくたって、何をしてるか分からなくたって、私たちは一生、友達なんだよね。分かってる。」
「そうか、それならよかった。」
そうだった、そうだった。分かっていたのに、忘れた。良くないね、好きなんだ。思い出すと好きになる。だから思い出さないで、友達でいるんだ。
彼と友達でいるには、二人の幸せを祈るには、近づいてはいけない。知ってはいけない。そうすれば一生の友達なんだから。
最近仕事で勉強したんだというマッサージを歩きながらしてくれた。上手くて、優しくて。前戯の前にしていたスキンシップとはまるで違った。お返しにすると、上手くなったじゃんと言った。私は私で別れてから違う人生を歩んだんだよ。
ウィークリーマンションのエントランスで別れ、家に着いて、メイクを落としてから、洗面台の鏡を見て、本音を言う。
「彼と彼の奥さん、一生幸せでいてね」
「あと、散歩くらいは許してください」