急がば回りこんでドロップキック

後藤あいといいます。

2ヶ月のライザップ期が終わった。

ライザップに通って人生変わったという体験談が散見されるけど、それはライザップに通わなくても人生を変えられる人であって、ライザップに通ったら誰しもが人生変わるというわけではない。

そんなことは分かっている。

分かっているけど、もしかしたら、とか、さすがに、とか、今回は違う、とか思ってしまったんだよね。

痩せ過ぎてもいない、太り過ぎてもいない、抱きたくなるカラダという称号を友人から頂戴した女子高生期から、ダイエットというものをしたことがなかったが、そのライザップ体験談によれば、体型だけじゃなくて、食生活が変わるらしかった。コンビニに売っている数少ない「食べていいもの」について、次第に飽きて自炊をするようになるらしかった。

3ヶ月洗い物を放置してから、ぬくぬくと育って逃走本能のまるで無い空飛ぶ虫を手で払いながら、季節の変わり目に涙を溜めながら、爆音でBjork流しながら、ドメストで台所を掃除する人生。これこそ変えたい人生だった。

2ヶ月のライザップ期が終わった。

終わったけど、なーんにも変わりやしない。梅雨で鬱々としていたころに使った食器は、まだシンクの中だ。ちなみに、越夏したのは初めてかもしれん。

375,840円+振込手数料324円を払ったって、家の近所だって。これが自己啓発本でよく見る「やらない力」ってやつか。違うか。

ちなみに、ライザップは全16回のところ、9回しか行かなかった。個人で有酸素運動しろというアドバイスは無視した。毎日の食事を記録して小言をもらうことも課せられていたが、それは3週間で辞めた。

そもそも通えないんだから、人生が変わるはずなどない。ライザップに通えば人生が変わるという命題に対して、ライザップに「通う」ことは必要条件なのだった。私は「通う」のが苦手だ。(胸張った感じで言ってるけど、だいぶ痛がっている。)

1本満足バーを食べたことを申告してトレーナーに叱られたものの、体重の推移からそれだけじゃないだろうと疑いがかけられ、虚偽申告を認めたこともあった。2本食べた。

お通じどうですか?と聞かれて、全然出てなくて、炭水化物とってみましょうかと言われた日の夜、お茶漬けを食べたことを報告したら叱られた。次の日怒られた。いちいち口出ししてこないでよ、と思っちゃったんだよね。まったく、何のためだったのか。初めてのオリエンテーションで一緒に頑張りましょう!と言った、王子系の面に似合わない筋肉を備える同い年のトレーナーは、1ヶ月経ったころには既に私を見限っていた。そりゃあ、そうだ。

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